ロボット化やAI(人工知能)が広まるにつれ、求人が増えると予想される「設備保全」の仕事。
いくら高性能なロボットでも、動かし始めるときやトラブルが起きたときは人の手が必要。ロボット設備の立ち上げやメンテナンスをするのが、設備保全の仕事です。
設備保全は機械が変わっても、基本的な考え方は同じ。そのため経験を積むと技術・スキルになり、転職で考えてみるのもおすすめです。
ただ、転職するときには、「志望動機」「転職理由」を考える必要があり、悩む人も多いもの。そこでここでは、「設備保全への転職(正社員)での、志望動機・転職理由」を例文と合わせて紹介します。これから転職するときの参考にしてほしいと思います。
設備保全の正社員転職、志望動機のポイントと例文3パターン
志望動機は、
- 「なぜ、設備保全の仕事をしたいと思ったのか?」
- 「なぜ、応募先の会社で働きたいのか?」
という2点がポイント。「年収が高そうだから」「これから伸びそうな仕事だから」のように誰でも言えそうなことではなく、自分ならではの経験や希望を元に伝える必要があります。そのためには、次の3つをすると良いです。
- 面接を受ける企業の公式サイトで、採用情報をチェックする。
→会社での仕事や雰囲気がわかり、興味がわいてくる。 - 自分がどんな仕事をしたいのか考えて、紙に箇条書きで書き出す。
→応募する会社のどんなところが自分に合っているのか、明確になる。 - 「仕事内容・事業内容に興味がわいた」「仕事を通して、御社に貢献したい」「仕事以外の面でも、勉強していきたい」など、積極的な姿勢を伝える。
→より響く志望動機になる。
志望動機を作るのが大変なのは、考える必要があるから。逆に言うと、時間を取ってじっくり考えると、1時間ほどで「これがいいかも」というフレーズを作れます。上の3つは面倒かもしれませんが、しっかり考えてみてください。
設備保全の正社員転職、志望動機の例文(1):未経験での転職
私はものづくりに興味があり、転職するにあたりこれからの時代にマッチした仕事をしたいと思いました。設備保全の仕事はロボット化が進むこれからの時代にも重要と思われる仕事で、技術や経験を身に着けたいと考えております。
御社の工場は積極的に新しい設備を導入されており、業務を担当させて頂く中で学ぶことも多いと思います。それが私自身のスキルアップにもなりますし、工場で生産されている新素材にも興味があるため、勉強していきたいと考えております。
設備保全の正社員転職、志望動機の例文(2):他業界からの転職
私は大学でITについて学んできましたが、これをIT業界でそのまま活かすのではなく、製造業に役立てたいと考えています。その理由は、私自身が製造業にも興味があるためです。
世の中にはさまざまな製品があり、御社でも大規模な生産設備で製品を作られています。仕事内容を拝見し、私が学んだITの知識が、生産効率や生産システムの改善に役立つのではと考えております。
もちろん製造や技術に関する知識は、長く専門とされている方に比べると不十分です。採用して頂いたら、製品や技術に関しても積極的に学んでいけたらと思っております。
設備保全の正社員転職、志望動機の例文(3):経験がある場合の転職
私は前職で、生産技術として業務を担当してきました。工場の動線を見直すなどの環境改善や、不良品を少なくするために材料のセット方法を見直すなどの試行錯誤をし、生産効率を約15%上げることができました。
ただ、これからの自分のキャリアを考えたとき、より時代の流れにマッチした仕事をしたいと考えるようになり、御社に応募させて頂きました。工場の自動化が進む中、設備保全についても学ぶべきことがあり、自分の経験も活かせるのではないかと考えております。
設備保全の仕事が数多くある中でも御社で働きたいのは、製品に興味があるためです。これまで私が担当していた製品と似た部分があり、経験を元に業務を考えられると考えております。
設備保全の正社員転職、転職理由の例文3パターン
転職理由は、「なぜ、転職したいのか?」ということ。
- なぜ、今の仕事・前の仕事を続けるのは駄目なのか?
- すでに退職している場合、なぜやめたのか?
上の2点に、答えられる必要があります。
ここで、よく言われることですが、ネガティブな内容はNG。
- 「人間関係が嫌でやめた」
→あなたのコミュニケーション力に問題があったのでは? - 「今の会社には将来性がないから転職したい」
→自分が頑張れば良いのでは? - 「残業が長く、給料が上がらない」
→仕事の仕方が良くないのでは?
上のようにネガティブな内容は全て、採用担当者に「あなたに問題があるのでは?」と思われてしまいます。
企業が求人を募集するのは、「積極的に頑張ってくれて、利益を伸ばしてくれる人を採用したいから」。人間関係が悪い、将来性がない、残業が長い、のようなマイナス理由で転職したい人は積極的と見なされず、面接に落ちやすいです。
逆に言うと、ネガティブな内容をポジティブに言い換えれば良いことになります。
- 本音:「人間関係が嫌でやめた」
→ 言い換えると「人間関係のストレスから退職してしまったが、反省して環境を変えて頑張りたい」 - 本音:「今の会社には将来性がないから転職したい」
→ 言い換えると「キャリアをあらためて考え、設備保全に興味がわいた」 - 本音:「残業が長く、給料が上がらない」
→ 言い換えると「これからの仕事について考えたとき、御社が自分に合っていると感じた」
正直、ネガティブな気持ちから転職を考えることは、よくあります。ただ、それをストレートに転職先へ伝えるのではなく、前向きな形で言い換えることが大切。「ものは言いよう」ではありませんが、上のように言い換えられるため、自分の場合についても考えてみてください。
設備保全の正社員転職、転職理由の例文(1):設備保全に興味がわいたから
私が転職を考えたのは、より今後の時代にマッチした仕事をしたいと思ったためです。設備保全の仕事は今後さらにロボット化・自動化が進む製造業の中で、より重要な仕事になると考えております。自分のこれからを考えたとき、設備保全の経験や技術を身に着けることに興味がわき、転職を考えるようになりました。
現職もやりがいはあり、続けることも考えました。しかしより時代の流れに合った仕事をしたいと考えたとき、御社のほうが魅力を感じたのが正直なところです。
設備保全の正社員転職、転職理由の例文(2):人間関係をやり直したい
私が前職を退職したのは、正直なところ人間関係が原因です。上司の方が強めに業務の指摘をする方だったため、ストレスから体調を崩すようになってしまいました。
もちろん私自身にも仕事でのミスがあり、上司とのコミュニケーションももう少し上手くできたのではないかと反省しております。今後はこの経験を踏まえて、新しい環境でやり直せたらと考えております。できるだけミスのないように報告・連絡・相談を積極的に行い、上司や同僚の方とも意思疎通ができればと思います。
設備保全の仕事は前職でも似た業務を担当しており、お役に立てる部分があると考えております。精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致します。
設備保全の正社員転職、転職理由の例文(3):経験を活かしてステップアップしたい
現職で私は生産管理の課長を担当させて頂いていますが、経験を活かしてステップアップしたいと考えております。御社の求人を拝見させて頂き、設備保全の管理職という業務内容にとても興味をもちました。また、自分の経験を活かして働けると感じており、職場や業務に慣れながら、積極的に提案もできればと思っております。
現職もやりがいをもって仕事をさせて頂いておりますが、御社では大規模な設備のある工場で仕事ができること、条件面にも魅力を感じ、応募させて頂きました。
例文をそのまま真似するのはNG。悩んだら転職エージェントで相談を
設備保全はこれからの製造業で増えると予想される仕事で、転職を考えてみるのも良いです。いち早く経験を積めば、有利な立場で仕事をすることができます。
ただ、転職をするときには、志望動機や転職理由をしっかり考えておくべき。ここで紹介した例文を参考に、自分なりの伝え方を考えてみてください。例文の丸パクリは表面的な話し方になりやすく、高い確率で面接官にバレるので気をつけましょう。
どうしても自分だけで考えられないときは、求人の提案や転職のサポートをしてくれる転職エージェントに相談するのもおすすめ。志望動機・転職理由だけでなく面接の受け方などもアドバイスしてくれて、無料で利用できます。便利なので、ぜひ使ってみてくださいね。