製造業で働いていると、いろいろ悩みも出てくるもの。
- 「思っていた仕事と、何だか違う・・」
- 「営業のほうが向いているかも」
こんなふうに思うなら、営業を考えてみるのもひとつの選択肢。製造と営業は真逆のような仕事ですが、転職することは十分できます。
ただし製造業から営業に転職する場合、気をつけることがあるのも事実。そこでここでは、「製造業から営業への転職」を解説します。
製造業から営業は、普通に転職できる!3つのメリット
まず、製造業から営業は、普通に転職できます。
自社の商品やサービスを売るのが仕事の営業は、どの企業でも大切な人材。「売上を伸ばしてくれる人は、なるべくたくさん採用したい!」という企業は多いです。
営業は企業や個人と話しながらセールスをするため、まず必要なのは「会話ができる」という能力のみ。つまり学歴や経験がなくても始めやすく、「未経験でも、やる気があればウェルカム!」という会社もよくあります。
営業は製造業と大きく異なる仕事。大きく分けて、3つのメリットがあります。
【製造業にない営業のメリット3つ】
- いつも人と話すことが多く、向いていれば楽しい。
- ノルマはあるものの、クリアすれば高収入を狙える。
- セールスのスキルが身につくと何でも売れて、これからも活躍しやすい。
いつも人と話すことが多く、向いていれば楽しい
製造は工場での作業が中心。冷静で落ち着いた人が多く、もくもくと働く人もたくさんいます。
ただ、人と接することが好き、話すことが好きだと、工場の環境は少し物足りなく感じることがあります・・。確かにものづくりや改善は楽しいですが、いつもモノと向き合っているとつらく感じることもあるもの。
これに対して営業は、個人や企業の担当者(クライアント)と会うのが仕事。もちろん雑談をするわけではなく商品やサービスを提案する必要がありますが、お客さまと仲良くなることもあり、楽しく働けることも多いです。
営業といっても、メチャクチャ明るくて元気な人ばかりではありません。会話や人と接することが好きなら、考えてみても良いと思います。
ノルマはあるものの、クリアすれば高収入を狙える
営業は「売上」や「契約数」が大切。つまり「自分がいくらくらい売り上げたのか?」「どれくらいの契約を取れたのか?」ということです。
多くの会社で営業は、「月に20本の契約を取ること」「月に300万円以上の売上を上げること」のように、ノルマが決められています。
ノルマを達成できないと「未達」となり、自分の成績や給料が下がってしまいます(汗)
ただ、最近はどの会社も働きやすさを重視して、無理なノルマを設定する会社は減っています。きちんと営業努力をすれば、ノルマは達成できることが多いです。
逆に安定した結果を出し続けたり、営業ランキングで成績上位になったりすると、給料が大幅にアップすることはよくあります。年収1,000万円を超える人も、営業職にはけっこういます。
営業は結果が命で、良くも悪くも「売れる人=スゴイ人」という世界。売りさえすれば少しサボっていても何も言われず、むしろ「売れる営業はガツガツしないんだ」なんて思われることもあります(笑)
セールスのスキルが身につくと何でも売れて、これからも活躍しやすい
営業は単純に人と話せばいいわけではなく、「上手な売り方」があります。
極端な例ですが、見知らぬ人からいきなり「これ、買いませんか?」と言われても、まず買わないはず。ですがしばらく雑談して仲良くなり、その上で「こんなのあるんですけど」と提案されたら、少し購入の可能性が上がります。
こうした売り方は「セールススキル」と呼ばれ、ひとつの能力として考えられています。
セールススキルを身に着けると、商品が変わっても売れるようになります。つまりどんな企業の商品・サービスでも売ることができ、いろんな企業から「ぜひ来てほしい!」と声がかかるようになります。
今の時代はAI(人工知能)などで自動化が進み、逆に「リアルな体験」の大切さが見直されています。営業はまさに「人と人とのコミュニケーション」なので、これからも活躍できる可能性が高いです。
ノルマ(結果)重視なのはデメリット。向いているかしっかり確認
上のように営業はメリットのある良い仕事ですが、「常にノルマを達成する必要がある」というのはデメリット。1ヶ月のノルマをクリアしても、また翌月はゼロからのスタートになります。
もちろん経験を積めばセールススキルは磨かれ、売上や契約数を伸ばしやすくなります。だんだんラクになりますが、人によってはプレッシャーに感じるかもしれません。
- 人と話すことが苦手でないか?
- 毎月のノルマがあっても、チャレンジ精神をもって頑張れそうか?
この2つが大丈夫そうかは、確認した上で転職すると良いです。
営業は向き不向きがハッキリ分かれやすい仕事。自己分析として、紙に自分の適性を書き出してみるのもヒントになります。
- 自分が好きなことは何?
- 得意なことは何?
- 長所・短所は?
- どんな商品・サービスを売りたい?
- 興味があるものは?
上のように「自分がどんな人なのか」をあらためて振り返ると、仕事を決めるときの材料になるはずです。
これまでの仕事とまったく違う分、逆に志望動機は作りやすい
営業は製造とまったく違う仕事のため、実は志望動機を作りやすいです。「仕事をする中で自分を振り返ったところ、営業に興味が湧いたので転職したいと思った」という感じで考えるのがオススメです。
転職はステップアップとしてする人もいますが、そうでないこともあります。上のような伝え方なら、「今の仕事に不満があって転職したくなった」という印象にはなりません。
製造と営業は真逆のような仕事なので、「転職して仕事を変えるしかないよね」と思ってもらいやすいのです。
ただ、「今の会社の中で営業になればいいのでは?」と聞かれることもあるので注意は必要。
上のような感じで答えると良いでしょう。
普通の営業も良いけれど、「技術営業」も考えてみる価値アリ
営業といっても、業界によって仕事や収入は異なります。
年収1,000万円くらいを狙いやすいのは、やはり保険・不動産・金融の業界。成果を出さないともちろん収入は上がりませんが、実力を磨けばその分だけ返ってくるものがあるはずです。
また、製造の仕事を経験しているなら、メーカーや製造系企業の「技術営業」を狙ってみるのもオススメ。
技術営業とは「技術の専門的な知識を元に、お客様へ提案する営業」のこと。
営業をしている人は技術や理系の知識に詳しくないことが多く、お客様に的確な提案をできないことがあります。技術営業は専門知識を元に、「こちらを導入すれば効率が10%アップして、これくらいのコストダウンになりますよ」のような話をすることができます。
技術営業は文系と理系の間のような仕事で、できる人が少ない職種。製造の仕事を経験しているとある程度は専門知識が身につくので、技術営業なら今の経験をムダにせず転職できます。
もちろん保険や不動産、技術営業以外の仕事もあります。営業はさまざまな企業が募集しているので、求人を見てピンとくるものを選ぶと良いです。
営業の求人はたくさんある!転職エージェントを活用しよう
ここまでの話で営業に興味が湧いたら、「転職エージェント」を使って転職の準備を始めましょう。転職エージェントは担当のアドバイザーがつき、求人の提案や書類・面接対策のサポートをしてくれるサービスです。
自分だけで求人を見極めたり、面接の対策をしたりするのは大変なもの。特に新しい職種を考えるときはわからないことも多いため、自分だけで進めると失敗することもあります(汗)
転職エージェントのアドバイザーは転職ノウハウに詳しく、これまでに多くの人をサポートしています。そのため希望を伝えれば、あなたの適正に合わせてピッタリの仕事を提案してくれるはず。
営業へ転職するのにオススメな転職エージェントは、次の3つ。自分に合いそうなものを使ってほしいと思います。
知名度トップの人気転職エージェント!「リクルートエージェント」
まずオススメなのは、有名な「リクルートエージェント」。大手企業のリクルートが長年にわたって運営しているサービスで、求人の量は業界トップクラス。リクルートはさまざなな企業とネットワークがあるため、大手から中小まで幅広く案件があります。
営業の求人はどのエージェントでも豊富ですが、その中でもリクルートは多い部類。「こんな企業の営業も紹介してもらえるんだ」というものがあるはずです。
また、リクルートエージェントはスタッフの実力も高く、希望を伝えればそれに合わせて求人を提案してくれて、サポートも細かいです。スタンダードな転職エージェントとして、まず使うのにオススメです。
20代や第二新卒にオススメの大手「マイナビエージェント」
2番目は、こちらも大手の「マイナビエージェント」。マイナビは最近20代や第二新卒など、若手の転職に力を入れています。この年代に当てはまるなら、マイナビエージェントも良いサービス。営業の求人ももちろん多く、さまざまな業種が揃っています。
マイナビエージェントも長年にわたって人材サービスを展開しているため、転職ノウハウも充実。書類の作成や面接での志望動機・自己PRまで、しっかりサポートしてもらえます。
あまり社会人の経験がなくても転職しやすい!「DYM就職」
最後は比較的新しい転職エージェントの「DYM就職」。DYM就職は「第二新卒・フリーター向けの転職エージェント」で、営業の求人が豊富です。
営業は「やる気があれば未経験でも歓迎!」という求人が多く、製造からでも転職しやすい仕事。DYM就職は営業求人の中でも未経験歓迎の仕事を中心に扱っていて、転職の成功率が高いです。リクルートやマイナビに比べると規模は小さいものの、大手の求人もあり、スタッフがきめ細かくサポートしてくれます。
20代で「もう一度キャリアをやり直したい」と考えているなら、DYM就職はオススメです。