製造業や工場勤務といっても仕事はさまざま。「品質管理」はその中でも、人気が高めの仕事です。
品質管理をひとことで言うと、「製品をチェックする仕事」。普段の生活では、品質管理がどんな仕事かわからないことは多いもの。ただ、工場では大切な役割の部署です。
ここでは「品質管理の仕事」について紹介します。興味がわいたら、転職で考えてみるのもオススメですよ。
品質管理の仕事内容は「製品のチェック」
工場では車やパソコン、プリンターなど、、さまざまな製品が作られています。こうした製品は作って終わりではなく、「検査」をする必要があります。
「きちんと作れているのか」「ゴミやホコリが製品に入っていないか」などのチェックが行われることで、お客さんが購入できる「商品」になります。この確認作業をするのが品質管理です。
たまにテレビで、「プリンに異物混入」などのニュースが流れていますよね。品質管理は、こうしたミスを防ぐために設けられている部署なのです。
工場の仕事は立って仕事をするイメージがあるかもしれませんが、品質管理は体力があまり必要なく、イスに座って作業をすることが多いです。
品質管理の仕事で使うものは「検査器具」や「検査設備」。使うものはさまざまですが、ルーペ(虫眼鏡)・顕微鏡・検査装置などがあります。
検査器具や検査設備を使いこなすには、専門知識や使い方を学ぶ必要があります。
品質管理の部署に入ると、まずはこれらの使い方を教えてもらうことになります。1度知識や使い方を学んでしまえば、あとは製品をチェックするだけ。不良品がないかどうかを確認して、もしあれば「検査NG」として外します。
品質管理はイスに座って仕事をすることが多いので、男性・女性どちらにも向いています。やることは単純でカンタンですが、「ずっと同じチェックをし続けないといけない」という点がデメリット。コツコツした作業が好きな人に向いています。
品質管理は、人によってはラク(笑)
品質管理の仕事は、人によってはかなりラクです。
検査するものはときどき変わるかもしれませんが、基本的に仕事は同じことの繰り返し。また、作業は手袋をつけて仕事をしたり、専用の白衣を着たりする必要があるかもしれませんが、あまり体力は使いません。
ただ、同じ作業をずっと続けるため、品質管理の仕事を退屈に感じる人もいます。
品質管理が向いているかどうかは「単純作業に退屈・ストレスを感じないかどうか」。ストレスなく同じ作業を続けられそうな場合には、品質管理はオススメです。
ちなみに検査は2人や3人など、複数人で確認することが多いです。1人がチェックミスをしてOKを出してしまうと、大きなトラブルになる可能性があります。そのため2重、3重のチェックをすることで、トラブルを防いでいます。ただ、「ほかの人がしっかりやってくれる」と考えて検査を適当にやるのではなく、自分もしっかりとチェックすることが大切です。
年収は平均レベル。20代で300万円、30代で400〜450万円が目安
転職を考えるときは、仕事内容だけでなく年収も気になるもの。
品質管理の年収は、ほかの職種と比べても「平均レベル」といえます。20代で300万円前後、仕事を続けてキャリアを積めば、30代で400〜450万、40代で500万円という感じです。
品質管理はどちらかというと、「守りの仕事」というイメージ。新しいものを生み出す仕事ではないため、「がっつり稼ぎたい」という人には向いていません(汗)ただ、その分安定して働きやすく、長く働きたい人に向いています。
最近は工場にAIやロボットを導入する企業が増えています。ただ、機械がどれだけ高性能になっても、やはり人間の目によるチェック・管理は必要。そのため品質管理は、今後もなくなりにくい仕事といえます。
また、品質管理の部署は、中小企業にも大手企業にもあります。大手企業のほうがもちろん高収入になりやすいですが、中小企業は採用してもらいやすく、競争も激しくありません。どちらもメリット・デメリットがあるため、自分に合うほうを選ぶと良いです。
品質管理で身につく知識・技術は専門性が高く、今後も役立つ!
品質管理は日々の業務こそ単純作業になりやすいですが、実は身につく知識・技術は多いです。仕事を通して得た経験を元に、またステップアップできる可能性もあるため、これからキャリアを積みたい場合にもオススメ。
品質管理で学べる主なことは、大きく次の2つです。
検査設備・装置の扱い方
製品の検査には、さまざまな設備や器具を使います。光学顕微鏡や電子顕微鏡、三次元測定機、ビッカース硬さ試験機など、作られているものによって使う設備は違います。
こうした検査設備や器具はそれぞれ専門性が高く、扱えるだけでひとつの「スキル」になります。
たとえば顕微鏡を仕事で使う場合、使い方や知識には当然詳しくなるはず。顕微鏡のスペシャリストはさまざまな企業で必要とされるため、また転職を考えるときに収入や待遇がアップしやすくなります。
品質管理の仕事を始めたら、なるべくさまざまな設備の使い方や知識に詳しくなると良いです。それだけでスゴい技術者になることができ、今後の道が広がります。
作っている製品についての知識
品質管理にいると検査について詳しくなるだけでなく、作っている製品についても詳しくなるはずです。
たとえば車のエンジンに関する検査をすると、自然とエンジンに詳しくなります。「エンジンの検査に強いエンジニア」なんてかなり特殊な人材で、なかなかいません(笑)つまり「ぜひウチで働いてほしい」と声がかかる人になることができます。
日々同じ作業を繰り返していると、ついぼんやりと仕事をしてしまうことはあるもの。たまにはこうした働き方も良いと思いますが、扱っている製品について勉強してみると、より自分の専門性を高めることができます。
品質管理の仕事は少なめ
品質管理は、求人が少なめです。
転職サービス大手の「リクルートエージェント」で調べてみたところ、2017年6月現在、品質管理は125件の求人数でした。
これは一般に公開されている求人だけをカウントしているため、非公開求人を含めるともう少しあるはずです。ただ、他の仕事に比べると少なめなのは変わりません。そのため希望に合う求人があれば、早めに応募することをオススメします。
また、品質管理は求人数が少ないために応募者が集中しやすく、面接のハードルが高い場合もあります。志望動機や自己PRを、前もってしっかり準備しましょう。
ただ、「品質管理の仕事なら何でもいい」と考えてしまうと、仕事選びに失敗することが多いです。仕事内容・給料・待遇・勤務地などを見て、トータルで納得できる求人に応募しましょう。
品質管理はコツコツ作業できる人にはオススメ!
ここでは、工場勤務の「品質管理」について紹介しました。
品質管理は工場の中でも大切な業務。仕事内容はシンプルで誰にでも始めやすく、コツコツと作業できる人に向いています。興味があれば、求人をチェックして応募してみてくださいね。
最後に、品質管理の仕事を探すのにオススメの「転職エージェント」を紹介します。
転職は1人でもできますが、転職エージェントを使うと便利。登録すると自分の希望に合わせた求人を紹介してくれて、面接や履歴書・職務経歴書などのアドバイスもしてくれます。また、あなたに経験やスキルがあれば、好条件な「非公開求人」という限定求人も紹介してくれることがあります。
自分だけで転職の準備をするのは、けっこう大変。転職エージェントは無料で使えて、1人で活動するよりずっとラクに良い転職ができます。ぜひ使ってみてほしいと思います。
大手から中小まで、求人が充実!「リクルートエージェント」
まずオススメなのは、大手サービスの「リクルートエージェント」。品質管理を始め製造系の求人が多く、さまざまな業種・職種の仕事が揃っています。
リクルートは大手から中小まで、幅広い企業とのネットワークが豊富。そのため求人をいち早く確保しやすい体制が整っています。また、長年に渡って人材サービスを運営しているため、転職ノウハウも充実。あなたをサポートしてくれる転職アドバイザーは、このノウハウを元にアドバイスをしてくれるため、より良い転職につながりやすくなります。
リクルートエージェントは「転職するなら、まず使うべきサービス」といえます。
製造エンジニア専門で品質管理の求人も多い「メイテックネクスト」
もうひとつオススメなのが、製造系エンジニア専門の転職エージェント「メイテックネクスト」。
一般的な転職エージェントはたとえば広告・IT・不動産など、さまざまな業界の求人を扱っています。これに対してメイテックネクストは、製造業に特化したサービス。つまりチェックできる求人にムダがなく、品質管理の仕事以外にも興味のわく仕事が見つかりやすいです。
また、メイテックネクストでサポートしてくれるアドバイザーは、当然ながら技術に詳しいです。「文系出身のアドバイザーで、こちらの希望をしっかり理解してもらえない」というミスマッチが起こりにくいので、満足のいく転職をできる可能性がアップするはずです。
メイテックネクストは1万件以上の求人を確保しているため、求人数も豊富。未経験でも経験がある場合にも、オススメのサービスです。