製造職の中では一般的な仕事「マシニングセンタ」は、転職で考えてみるのもオススメの仕事。マシニングセンタは工作機械と呼ばれるもので、プログラムを登録してスタートさせると、素材を削って部品を作ってくれます。
マシニングセンタはすごく体力が必要なわけではなく、仕事をこなすには知識や操作方法、一連の流れの習得が必要。そのため仕事を通して、今後も役立つ実力をつけることができます。収入は平均的ですがスペシャリストになればより高い収入も狙えて、ものづくりが好きなら考えてみるのも良いです。
ここでは「マシニングセンタへの転職」を解説します。
マシニングセンタは専門スキル。身につけた技術は他社でも活かせる!
マシニングセンタの作業は「プログラムの設定 → 切削加工 → 検査」という流れが一般的です。
マシニングセンタは自動でブラスチックや金属などの素材を削り、部品に仕上げてくれる機械。ただ、「どんな刃を使って、どうやって加工するか?」は人が考えてプログラムを組む必要があります。これをセットしたら設備をスタートさせて加工を行い、出来上がった製品を検査して不良がないかチェックします。
流れとしてはシンプルですが、さまざまな形の部品を上手く加工できるようになるには、経験が必要。素材によって使う刃物(フライス)は変わり、どうやって刃を動かして削るかも、複雑な形の部品になると難しくなります。最初は簡単な部品の加工を任され、勉強しながら身につけるのが一般的です。
マシニングセンタは慣れるまで覚えることが多く感じるかもしれませんが、仕事を通して身につけた知識や技術は「スキル」として残ります。マシニングセンタを導入している企業は多く、使いこなせる人材は今後も必要とされます。
一連の流れを習得するまで、3〜5年はかかる。じっくり働く気持ちが必要
マシニングセンタの仕事をひと通り覚えるまで、3〜5年はかかります。ものづくりの知識や技術は奥が深く、短期間で学びきれるわけではありません。
- なるべく早く給料を上げたい!
- 3年も5年もだらだら働いてられない・・。
もちろん積極的に仕事を覚えれば、マシニングセンタの一連の作業も2年くらいでできるかもしれません。ただ、基本的に「早く稼ぎたい」という人にマシニングセンタは不向きで、「じっくりものづくりに取り組みたい」という人に向いています。
収入は平均レベル。30〜40代で年収500〜600万円ほどは十分可能で、技術を磨けばそれ以上も
マシニングセンタの給料は営業や事務など、一般的な仕事と同程度の水準。
- 20代で300〜400万円
- 30代で400〜500万円
- 40代で500〜600万円
というイメージです。ただ、600万円以上に上がるかは職場によって違い、役職がつかないままだとこれくらいで頭打ちになることが多いです。
ほかの人が加工できないようなものでも加工できたり、昇進して課長や部長などの管理職になったりすれば給料は上がり、700万円や800万円も見えてきます。技術開発や設計などの部署に異動できる可能性もあり、大手や準大手などの企業にあらためて転職すれば、年収1,000万円もチャンスはあります。
上でも説明したように、マシニングの仕事をこなすには幅広い知識と高い技術が必要。こうしたレベルになれば、優秀なエンジニアとして興味をもってくれる企業はたくさんあるはずです。
求人は未経験OKの案件も多い。自分の経験に合わせて選べる
マシニングセンタの求人は中途採用の案件もありますが、未経験歓迎のものも意外とあります。そのため、これからキャリアを再スタートしたい人にも向いています。
未経験OKの会社なら、研修でイチから教えてもらいながら仕事に慣れることができます。職場によってはいきなり設備を触らせてもらえず、金属・プラスチックなどの素材や、刃物についての勉強から始まることもあります。
もちろん自分から勉強することも大切ですが、働いて給料をいただきながら技術を学べるのは大きなメリット。少しずつ実力を磨いていきましょう。
すでにマシニングセンタの経験があるなら、そのスキルを必要とする会社は多いはず。自分の実力や実績が高いほど有利に転職しやすく、給料アップにつながることもよくあります。
経験があるなら、自分がどんな製品を担当してきたか、何を学び、どんな成果を上げてきたかを整理しておきましょう。紙に書き出して整理しておくと、面接でアピールするのに役立ちます。これまでの実績さえしっかり伝えられれば、無理に熱意をアピールしなくても企業のほうから声をかけてくれます。
未経験でマシニングセンタの仕事に転職するときの志望動機。例文を紹介
未経験からマシニングセンタに転職する場合、
- 「なぜマシニングに興味をもったのか?」
- 「なぜその会社でないといけないのか?」
この2つに答えられる必要があります。
マシニングに興味をもった理由は、「ものづくりが好きだから」「マシニングセンタを使いこなせる技術は、これから出てくる新製品を作るにも必ず必要だと思うから」のような内容が良いです。
なぜその会社でないといけないかは、その企業のホームページや求人情報をよくチェックして、「その企業ならではの特徴」に興味がわいたことを伝えましょう。
【志望動機の例文】
私が御社のマシニングセンタの求人に興味をもったのは、ものづくりが好きで、これから続けていく仕事として自分に向いていると思ったからです。
マシニングセンタはこれから開発される新製品を作るためにも必ず必要で、こうした製品を自分で作ることができることは、非常に面白そうだと感じています。また、マシニングセンタを使いこなせることで、エンジニアとしての実力を磨けるとも考えています。
御社のことを知り、先輩として働かれている方のインタビューにとても共感できたこと、作られている製品にとても興味が湧いたことから、応募させて頂きました。よろしくお願い致します。
少し長いですが、上のフレーズをコピーするのではなく、参考にして自分の言葉で伝えられるように考えてみてください。もし思い浮かばなければ、転職のサポートをしてくれる転職エージェントのアドバイザーに相談してみましょう。
マシニングセンタへの転職にオススメの転職エージェント!
転職をするときには、求人の紹介や書類作成・面接のアドバイスをしてくれる「転職エージェント」を使うのがオススメ。
自分だけで仕事探しをしたり、面接の対策をしたりしようとしても、限界があります。やみくもな進め方になってしまい、「せっかく転職したけど、何だか後悔・・」ということにもなりかねません。転職エージェントは登録しても絶対に転職しないといけないわけではなく、気軽な相談からでも利用できます。便利なので、ぜひ使ってみてください。
マシニングセンタへの転職にオススメの転職エージェントは、次の3つ。今の状況に合うものを使ってほしいと思います。
大手のサービスで製造系の求人に強い「マイナビメーカー AGENT(エージェント)」
まずは大手企業のマイナビが運営している「マイナビメーカー AGENT(エージェント)」。マイナビのネットワークを活かして大手から中小まで幅広く求人が揃っていて、アドバイザーのサポート体制も整っています。
マイナビエージェントはさまざまな求人を扱っていますが、このサービスは製造エンジニア向けの求人のみ。そのためスタッフも技術や製造業界について詳しく、希望に合わせて的確な提案やアドバイスをしてくれます。
マイナビは求人が多いため、未経験OKの案件も豊富。初めて転職する人からマシニング経験者まで、幅広い人にぴったりのエージェントです。
>>「マイナビメーカー AGENT(エージェント)」の公式サイト・詳細
経験があるならオススメの製造エンジニア専門エージェント「メイテックネクスト」
次にオススメなのは、製造業専門の転職エージェント「メイテックネクスト」。
メイテックネクストは製造業に特化した転職エージェントとしていち早く始まったサービスで、主に経験者向けの求人が豊富。求人も専門的な技術を求める案件が多く、マシニングセンタの経験がある人に向いています。
初心者は少し使いにくいかもしれませんが、「実力に見合った収入・待遇を得られる仕事を見つけやすいエージェント」といえます。スタッフも技術に詳しい人ばかりなので、「文系出身のアドバイザーで、知識がなくて頼りない・・」ということはないはずです。
また、大手メーカーの面接会・説明会などもメイテックネクストの利用者向けに開催されています。ピンときたら、参加してみると良いですね。
ほかの仕事・職種も考えるならピッタリの有名サービス「リクルートエージェント」
3つ目は、知っている人も多い「リクルートエージェント」。マイナビと並んで大手のリクルートが運営していて、求人はとても豊富。マシニングセンタの求人も、それ以外も充実しています。
リクルートエージェントは未経験・経験者問わず使いやすいですが、製造業に特化していない「総合的な転職エージェント」。そのため「マシニングセンタの仕事に興味はあるけど、ほかの業界・業種も気になる」というときに使いやすいです。転職の事例が多くてスタッフのスキルも高いため、安心して相談できるサービスといえます。