未経験でも月30万円以上の高収入を得られる期間工。最近は給料がなかなか上がらないことも多く、50代で始めようと考えることもあると思います。
期間工は50代でも、採用のチャンスあり。ただ、やはりメーカーは20〜40代を中心に採用するため、不採用になる可能性もあります。1社で採用が決まると思わず、何社かに応募して採用してもらえる会社を見つけるのがおすすめです。
ここでは「50代からの期間工」を解説します。
期間工の仕事はさまざま。足りない人員を確保する目的で、50代も採用のチャンスあり!男性・女性ともOK
「50代でも、本当に期間工として雇ってもらえるの?」と思うかもしれませんが、メーカーもタイミングによっては、人手不足になることがあります。
- 人手が足りない工程がある。
- 急に期間工の人がやめたので、早く追加で採用したい。
- ボーナス時期や新型モデルの発売で忙しい時期に入り、人員を増やしたい。
上のように「早く期間工を増やしたい」という時期はどのメーカーにもあり、50代も採用のチャンスがあります。
また、50代に入ると心配なのが、「本当に期間工の仕事をこなせるか」という問題。
期間工の仕事は体力が必要なイメージですが、実際は完成した車のチェックを行う「検査」など、力があまり必要ない工程も多いです。女性も無理なく働ける作業もたくさんあり、50代の男性・女性もこうした配属先になります。
期間工を始めたいと思ったら「50歳なんて、雇ってもらえないよな・・」と諦めず、まずはチャレンジしてみましょう。
50代の期間工が活躍中のメーカー・工場(2023年5月現在)
どのメーカーでも50代の採用チャンスはありますが、中には「50代活躍中」となっている求人があります。
期間工専門の求人サイト「期間工.jp」で調べると、5つのメーカーが上のような記載で、50代活躍中となっていました。
メーカー | 年齢・性別 | 勤務地 | 求人 (2023年5月) |
---|---|---|---|
日産 座間工場 |
20〜50代 男女 |
神奈川県座間市 | ◯ |
スズキ 大須賀工場 |
20〜50代 男性 |
静岡県掛川市 | ◯ |
ヤマハ | 20〜50代 男女 |
静岡県磐田市 | ◯ |
小松製作所 (コマツ) 茨城工場 |
20〜50代 男性 |
茨城県ひたちなか市 | ◯ |
ジヤトコ | 20〜50代 男女 |
・静岡県静岡市清水区 ・静岡県富士宮市 ・静岡県富士市 |
◯ |
上の5社以外も50代の採用チャンスはありますが、まずはこれらを考えるのも良いです。勤務地や給料の条件なども含めて、自分に合いそうなメーカーから応募してみてください。
50代でも期間工で働ける可能性が高いメーカー5社を比較
上に挙げた5社を、さらに比較してみました。
(注)見にくい場合、スマホを横にして見てください。
日産 座間 工場 |
スズキ 大須賀 工場 |
ヤマハ | コマツ 茨城 工場 |
ジヤトコ | |
---|---|---|---|---|---|
性別 | 男女 | 男性 | 男女 | 男性 | 男女 |
勤務地 | 神奈川県 座間市 |
静岡県 掛川市 |
静岡県 磐田市 |
茨城県 ひたち なか市 |
静岡県 ・静岡市 ・富士宮市 ・富士市 |
月収例 | 月26万円 | 月30万円 | 月26万円 | 月32万円 | 月30万円 |
入社 祝い金 |
なし | 10万円 | なし | 10万円 | なし |
慰労金 | 最大 30万円 |
1日 2,800円 |
最大 100万円 |
6ヶ月ごと 30万円 |
6ヶ月ごと 30万円 |
休日 (年間) |
土日 | 土日 122日 |
週休2日 121日 |
土日 128日 |
週休2日 |
勤務時間 | 8:30~17:30 20:00~5:00 |
6:30~15:25 15:25~0:10 |
2交替 または 3交替 |
8:00~16:45 20:00~4:45 |
8:00~17:00 (2・3交替あり) |
寮 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
正社員 登用 |
✕ | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ |
【おすすめのメーカーをまとめると・・】
- 収入を重視するなら → コマツ・スズキ
- 働きやすさを重視するなら → スズキ・ジヤトコ
- 女性が応募するなら → 日産・ヤマハ・ジヤトコ
【総合的な1番のおすすめは】
- 50代男性 → スズキ・コマツ
- 50代女性 → ジヤトコ
収入を重視するなら月収例・入社祝い金・慰労金が高い、コマツ(茨城工場)とスズキ(大須賀工場)。
スズキの慰労金は「1日2,800円」となっていてわかりにくいですが、1ヶ月に21日働く場合、2,800円×21日=58,800円。さらに6ヶ月だと58,800円×6ヶ月=352,800円となり、コマツの6ヶ月30万円より高いことになります。
働きやすさを重視する場合、勤務時間をチェックします。
どのメーカーも交代制で夜勤がありますが、スズキ(大須賀工場)は遅番でも0:10終わりで、夜中の3時や4時に起きている必要がなく、働きやすいです。
ジヤトコも夜勤の可能性はあるものの、基本は8:00〜17:00の日勤のみ。土日休みではなく週休2日ですが、考えてみるのも良いでしょう。
女性も活躍しているのは、日産(座間工場)・ヤマハ・ジヤトコ。スズキとコマツは「20〜50代の男性活躍中」と、あえて女性を記載していないため、採用のチャンスは低めかもしれません。
以上を踏まえて1番おすすめは、男性ならスズキ(大須賀工場)かコマツ(茨城工場)、女性はジヤトコです。ただ、人員の空きはタイミングによって変わるため、受かりやすそうなメーカーを優先すると良いでしょう。
正社員登用は50代の場合、どのメーカーも採用の可能性は低い
上の表では正社員登用の有無も比較に入れていますが、正直なところ、50代での正社員登用は、かなり可能性が低いです。メーカーは10年ほどで60代になる人より、20代や30代の若い人を正社員として採用するのが実際。
期間工はしっかり働けば最長で2年11ヶ月(約3年)まで勤務できるため、何社かで期間工を続けるのもひとつの選択肢です。
50代で期間工の面接をクリアするためのポイント5つ
ここまで、50代でも採用してもらいやすいメーカーを紹介しましたが、もちろん応募すれば必ず受かるわけではありません。以下のポイントを押さえて、面接の準備をする必要があります。
- 部品・小型車を作っているメーカーに応募する。
- 1社で落ちても諦めず、次の会社に応募する。
- 期間工に似た仕事経験をアピールする。工場・配送・夜勤・立ち仕事など。
- 健康・体調に問題がない。
- 面接でやる気・熱意・謙虚さが感じられる。
- なぜ期間工で働きたいのか、理由を答えられるようにしておく。
- 期間工の紹介会社で、面接サポートを受ける。
部品・小型車を作っているメーカーに応募する
期間工は大きく2種類に分かれ、車を完成させる「完成車工場」と、車に使われる部品を生産する「部品工場」に分かれます。
完成車工場のほうが車体やエンジン、大きなパーツなどを扱うため、体力的に大変。給料は期間工の中でも高収入ですが、50代で採用されるのはかなり難しいです。
一方で部品工場や軽自動車を作っているメーカーの工場は扱うものが小さめで、50代でもある程度は働きやすい環境。採用のチャンスも完成車メーカーより大きいです。
【部品工場・軽自動車や小型車が中心のメーカー】
- ダイハツ
- スズキ
- アイシン
- トヨタ紡織
- トヨタ自動織機
- デンソー
- 日産 座間工場(部品工場)
- シーヴイテック
- NTN
- ジヤトコ
上記メーカーの中でも50代が活躍しているのが、上で紹介した5つのメーカー・工場です。コマツは例外で扱うものは大きいですが、50代の男性も活躍しています。
1社で落ちても諦めず、次の会社に応募する
50代の場合、面接で不採用になる可能性は十分あります。「何社かに応募して合格が出れば良し」と考えれば、落ち込まずに済みます。
そのためには、あまり高望みしすぎないことも大切。「ここは給料が低めだから・・」「ここは夜勤が・・」のように絞り込みすぎると、応募できるメーカーが減ってしまいます。ある程度の妥協も必要と考えておきましょう。
期間工に似た仕事経験をアピールする。工場・配送・夜勤・立ち仕事など
期間工の仕事は、
- 立ち仕事で、ある程度の体力が必要。
- 夜勤がある。
- 単純作業。
というのが特徴。これらに似た仕事をした経験があれば、面接でアピールすると採用率がアップします。
- 「これまでは配送の仕事をしていたので、体力には自信があります」
- 「スーパーで立ち仕事をしていて、ダンボールなども運ぶことがありました」
- 「コツコツした作業が得意で、飽きずにできると思います」
上のような形で経験を伝えれば、「期間工の仕事も問題なさそう」と思ってもらえる可能性が高いです。
まったく未経験の場合は、「長所」でアピール
期間工に似た仕事経験がなく、未経験で応募する場合、正直に伝えましょう。
- 「未経験なのですが、コツコツした作業は得意なので、頑張りたいと思います」
- 「夜遅くまで起きていることが多いため、夜勤は大丈夫だと思います」
上のように、仕事経験ではなく「自分の長所が期間工に向いている」という点でアピールすると良いでしょう。もちろん不採用になる可能性もありますが、それは仕方ないとして、諦めずにほかのメーカーにも応募してみましょう。
健康・体調に問題がない
期間工は、体力を使う仕事。健康や体調に問題があると勤務中のトラブルにつながる可能性があるため、元気である必要があります。
また、面接で「持病はありますか?」のように聞かれることもあるため、「ありません」と答えられるのがベスト。入社後に健康診断も行われるため、嘘はバレてしまいます・・。
面接でやる気・熱意・謙虚さが感じられる
50代になると、自分の考えが固まってくることもあるもの。ただ、面接では「新しい職場で、謙虚に頑張れそうか」という点がチェックされます。「自分より若い奴に、どうして指図されないといけないんだ」のような、上から目線の姿勢が感じられると、不採用の可能性が大。
逆に50代でも「期間工は初めてなので、しっかり頑張りたいと思います」のように謙虚な姿勢だと、面接官を含め、工場の配属先でも信頼してもらえるはずです。
期間工の採用担当はたくさんの応募者を見てきているため、「この人はちょっと・・」という人はかなりの確率で見抜きます。やる気・熱意・謙虚さをもって、面接を受けると良いでしょう。
なぜ期間工で働きたいのか、理由を答えられるようにしておく
特に50代で男性の場合、正社員で働いている人も多いもの。これから期間工を始めたいという状況は、何か理由があることもあるはずです。
「なぜ期間工で働きたいのか」は採用する側が気になるポイントのため、理由を答えられるように準備しておく必要があります。
ここで、「お金が必要だから」という理由を答える人は多いですが、それだけでは不採用になることもあります。
- 「仕事を探しているけれど、今は期間工でしばらく働きたい」
- 「60代に向けて生活を立て直すために、期間工を始めたいと思っている」
など、稼ぎたい理由をはっきりさせておきましょう。
期間工の紹介会社で、面接サポートを受ける
50代の場合、やみくもに求人へ応募したり、自分だけで面接の準備をしたりするのはおすすめしません。
期間工を募集しているメーカーはたくさんありますが、50代の採用に積極的なメーカーは限られます。「何社か応募すれば受かるだろう」と思っていても、適当に面接を受けてしまうとドンドン落ちることにもなりかねません。
そこで便利なのが、期間工専門の求人サイト「期間工.jp」。
期間工.jpはアウトソーシングという会社が運営していて、大手メーカーの期間工求人が幅広く充実。求人に応募すると、まずはアウトソーシングのスタッフがメーカー面接を受ける際のアドバイスをしてくれるため、採用率がアップします。
また、アウトソーシングは期間工業界に詳しいため、50代でも採用される可能性が高いメーカーを紹介してくれる可能性もあり。無料で利用できるため、まずは相談してみるのがおすすめです。
50代でも期間工の採用はチャンスあり!紹介会社のサポートを活用して、しっかり面接の準備を
50代でも、期間工を始めることはできます。どのメーカーも期間工の人員が足りなくなることはあり、こうしたタイミングで採用してもらえる可能性はあります。また、メーカーによっては50代が多く働いている工場もあるため、上で紹介した会社を参考にしてほしいと思います。
求人に応募するときは、期間工専門の求人サイト「期間工.jp」を使うのがおすすめ。期間工の紹介実績は業界トップクラスで、採用が決まると支給される「入社祝い金」も好条件。アドバイスを元にしっかりと準備をして面接を受ければ、きっと採用してもらえるメーカーが見つかるはず。ぜひ頑張ってほしいと思います。