製造業や工場勤務は、リスクが小さい仕事。すごく高収入を狙える仕事ではありませんが、わりと安定しやすいです。もちろん最近は大手でも業績が悪くなる企業もありますが、仕事で身につけた知識や技術は別の会社でも活かせます。
ただ、やはり年収800万円や1,000万円くらいの収入は、憧れることもあるもの。ほかの仕事をしている友達の話を聞いて、「稼いでていいなあ」と思うこともありますよね。
ここでは「製造業・工場勤務で高収入を狙えるのか?」を解説します。
製造業・工場勤務で年収800〜1,000万円を狙うのは難しいが、可能性はある
まず結論ですが、製造業で年収800〜1,000万円を狙うのは、かなり難しいです(汗)
500〜700万円くらいなら、製造職として長く働けば十分チャンスがあります。知識や技術が身について収入が上がることもありますし、勤務年数が上がることで給料アップにつながることもあります。500〜700万円は要するに、「頑張っていれば手が届くレベル」です。
ですがそれ以上になると、ハードルが一気に上がります。年収800〜1,000万円は一般的に見ても高収入で、普通に製造職で働いていても稼げません・・。
製造・工場の仕事で高収入を目指す、3つの方法
普通に働いていたら、かなり難しい年収800〜1,000万円のライン。ただし可能性がないことはなく、次の3つのパターンなら、狙える可能性があります。
- 製造職で昇進して、部長職を目指す。
- 生産管理・生産技術・設計などの部署に異動を希望する。
- 大手・準大手・外資系メーカーの製造職に転職する。
上の3つの方法なら、年収800万円や1,000万円を稼げる可能性があります。順番に見ていきましょう。
1. 製造職で昇進して、部長職を目指す
平均的な給料の製造職ですが、昇進して部長になると給料は大幅にアップします。
製造部の部長ということは、工場全体の生産を管理するということ。ひと月や年間の生産量と売上をコントロールして、基本は去年を上回る実績を上げるのが仕事です。また、課長・係長クラスの人や現場のリーダーに指示を出し、目標の生産量・売上を達成できるように人材管理も行います。
正直、かなりハードルが高い道です・・。
ただ、やりがいを感じる仕事や居心地の良い職場に出会えたら、この道を狙うのも良いです。
毎日やるべき仕事をしっかりこなし、ときには新しい業務にも積極的な姿勢でいれば、周りから信頼されるはず。その信頼が積み重なり、「部長にふさわしい人だ」と認められるようになります。
もちろんすぐに部長になれるわけではなく、10〜20年くらいの時間が必要。短期間で収入アップしたい場合は不向きですが、リスクの小さい道です。
2. 生産管理・生産技術・設計などの部署に異動を希望する
工場で製品を作ったり、設備の運転をしたりするスタッフは、工場の中でも1番普通な仕事。ストレートに言ってしまうと「誰でもできて、給料が伸びにくい仕事」です。
そのため高収入を狙うなら、生産管理・生産技術・設計などの部署に異動を希望しましょう。
これらの部署はものづくりの知識や技術だけでなく、工場の運営・管理に関する知識も必要。
- 工場の設備をどう配置すると効率が良いか?
- 量産の方法をどう確立するか?
- 不良品をより少なくするにはどうするか?
生産管理や生産技術は、上のような問題を解決する仕事を行います。
工場全体の生産アップにつながる改善など、より大きなスケールの改善ができると、あなたの収入は大きく伸びるはず。大規模な工場なら数千万円や億単位の売上が変わることもあるので、あなたの給料は上がるのは当然といえます。
また、設計は新しい製品を開発する仕事。高い専門知識が必要ですが、新たな製品を生み出すことに貢献できれば、会社にとって大きな利益につながります。
設計はチームで行うため、自分1人で開発するわけではありません。ただ、設計は企業にとって大切な部署のため、「高い報酬を払ってでも、良い製品を作ってほしい」という会社が多いのです。
生産管理・生産技術・設計などは、会社によっては年収1,000万円を超えることもあります。スケールの大きな仕事はやりがいもあるので、自分の経験にもプラスになるはずです。
3. 大手・準大手・外資系メーカーの製造職に転職する
最後の道は、大手や準大手、外資系メーカーの製造職に転職すること。1,000万円は難しいかもしれませんが、800万円くらいなら頑張って働けば狙える可能性があります。
もちろんただ大手に入って働いていれば、給料が伸びるわけではありません。与えられた目標の生産量をクリアしたり、スタッフごとに決められた課題をこなしたりすることで昇給していきます。大手はきちんと頑張っていれば給料が上がりやすいため、高い収入が期待できます。
また、大手や準大手、外資系で働いた経験は、それ自体が大きな価値になります。「あの会社で働いていた」ということを武器にあらためて有利な転職をしやすくなるため、チャレンジしてみるのもアリです。
スペシャリストかマネージャー、どちらの道に進むか考える
年収アップを狙うときに考えておくべきなのが、「スペシャリストとマネージャー、どちらの道で進むか?」です。
マネージャー:部長やリーダーなどの管理職
ものづくりが好きなら、「あの技術のことは、あの人にかなわない」というスペシャリストを目指すのがおすすめ。誰にも負けない専門性を身につければ、「ぜひうちに来てほしい」という企業は本当にたくさんあります。
大きなプロジェクトを成功させる仕事をしたい、自分はリーダー向きだと感じるなら、マネージャーが向いています。人の上に立って仕事をするため責任がありますが、その分だけ高い収入が期待できます。
スペシャリストとマネージャーは、どちらが良いというものではありません。人によって向き不向きが違うため、何となく自分に合うほうをイメージしておくと今後の進む道を決めやすくなり、収入も伸びやすくなります。
高収入な製造系の求人が多い、オススメの転職エージェント
最後に、なるべく高収入を狙うにあたり、オススメの転職エージェントを紹介します。
高収入な求人は、ハローワークやフリーペーパーなどにはありません。ほとんどが転職エージェント経由です。
転職エージェントもいろいろありますが、製造業・工場勤務での転職に向いているものを紹介します。
大手や準大手の求人が豊富な有名サービス「リクルートエージェント」
まずは知っている人も多い大手のサービス、「リクルートエージェント」。
リクルートは昔から人材サービスを運営していて、さまざまな企業とネットワークが豊富。大手から中小まで求人が揃っているので、大手や準大手、外資系を狙うならピッタリです。もちろんこうした企業は書類や面接の対策をしないと受かりませんが、担当のアドバイザーがアドバイスをしてくれます。
また、自分に実力があれば、限定案件の「非公開求人」を紹介してもらえることもあります。高収入を狙う狙わないに関係なく、「まず使うのに良いエージェント」といえます。
製造エンジニアの転職に特化した「メイテックネクスト」
次にオススメなのが、製造エンジニアに特化した転職エージェントの「メイテックネクスト」。トヨタやデンソーを始め、大手メーカーの求人がたくさんあります。外資を狙うには少し不向きな印象ですが、国内メーカーなら強いです。
メイテックネクストは製造業に特化したサービスなので、求人にムダがありません。アドバイザーも技術に詳しいため、アドバイスも的確。希望に合う求人を、しっかり紹介してもらえるはずです。
また、メイテックネクストの利用者向けに大手メーカーの面接会や転職相談会も開催されているので、狙っている企業があれば参加してみると良いですね。
自分の経験・スキルに自信があるなら「JAC Recruitment」
最後はハイクラス向け転職エージェントの「JAC Recruitment(JACリクルートメント)」。管理職や技術系の専門職をメインに扱うサービスで、収入アップに直結する求人を紹介してくれます。
JAC Recruitmentはあまり経験がない人には不向き。実力のある人には良い求人を紹介してくれますが、そうでなければあまり相手にされないかもしれません(汗)
ただ、経験やスキルに自信があるなら、自分の「市場価値」を高く評価してくれる企業が見つかるはず。あまり名前を聞いたことがなかったかもしれませんが、実は長く運営していて安心して使えるエージェントです。